2015/05/08
NECならびにNECプラットフォームズは、Wi-Fi最新規格IEEE802.11ac(以降、11ac)において、4本のアンテナを利用する4ストリームへの対応により、5GHz帯で最大1733Mbps(注1)の高速通信が可能なWi-Fiホームルータ「Aterm WG2600HP」を5月22日より発売します。
新商品「Aterm WG2600HP」は、11acの技術である「MU-MIMO」(注2)への対応により、スマートフォンやノートPCなど複数端末の同時接続(注3)時でも通信速度が低下せず、快適な通信環境を提供します。また、NECの先端技術である世界最小クラスのμSRアンテナ(注4)を活かした「新アンテナシステム」(注5)の採用により、非採用時比、実効通信速度において約20%、実測値において100Mbps以上の通信速度を向上(注6)しています。さらに、放熱設計の最適化やμSRアンテナの採用等により、11ac・4ストリームに対応したWi-Fiホームルータにおいて、国内最小サイズ(注7)を実現しています。
また、無線は11ac・2ストリームへの対応により5GHz帯で最大867Mbps、有線は1000Mbpsであるギガに対応したWi-Fiホームルータ「Aterm WG1200HS」をあわせて発売します。
NECならびにNECプラットフォームズは、今後もAterm シリーズの通信性能の向上、機能の充実、環境対応を進め、暮らしや社会を支えるワイヤレスネットワーク環境の高度化や快適な利用に貢献していきます。
昨年1月に正式制定されたWi-Fi最新規格である11acは、iPhone6/6Plus、iPad Air2など、多くのスマートフォンやノートPCなどで対応が進んでいます。国内Wi-Fiホームルータ市場における11ac対応商品の販売台数の割合は、2014年10月に今まで主流だった11n(注8)を上回り、昨年度末には約6割に達しました。
インターネットの利用用途は様々であり、オンラインゲームや動画の視聴、データ通信を使った音声会話、WEB閲覧など、複数端末が同時にインターネットを利用するシーンが増加傾向にあります。
一方、従来のホームルータは、複数端末を一台ずつ順番に接続するため、同時接続する端末が増加すると、各端末の通信速度が低下し、オンラインゲームの動作遅延や、データ通信を使った音声通話が途切れることがありました。
新商品「Aterm WG2600HP」は、11acの技術である「MU-MIMO」への対応により、家庭内の複数端末を同時利用する際も高速通信を実現し、リアルタイム性を追求した快適な通信環境を提供する11ac・4ストリーム対応Wi-Fiホームルータです。
| 品名 | 型番 | 販売価格 | 販売開始(予定) |
|---|---|---|---|
| Aterm WG2600HP | PA-WG2600HP | オープン価格 | 2015年5月22日 |
| Aterm WG2600HP イーサネットコンバータセット |
PA-WG2600HP/E | 2015年6月4日 | |
| Aterm WG1200HS | PA-WG1200HS | オープン価格 | 2015年5月22日 |
※イーサネットコンバータセットは、Aterm WG2600HPの2台セットです。
NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進のICT技術や知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
(注1) 表記の速度は理論値であり、実効速度とは異なります。
(注2) IEEE802.11acにて定義される技術です。
MU-MIMOは、「Multi User - Multiple Input, Multiple Output」の略。
(注3) 接続する端末もMU-MIMOに対応している必要があります。
スマートフォン(433Mbps)の場合は3台まで。スマートフォン(433Mbps)とノートPC(867Mbps)の場合は各1台ま
で同時接続が可能です。
(注4) 人工材料メタマテリアルの構成要素の一種であるスプリットリング共振器をアンテナの素子として採用したものです。
スプリットリング共振器を多層に積み重ねることで、十分な電波の放射量を維持しながら、世界最小クラスの小型化を
実現しました。
参照 http://www.nec.co.jp/press/ja/1203/1902.html
(注5) アンテナ間の電波干渉を低減するためのアイソレーション・アンテナ等を採用したシステムです。
本アイソレーション・アンテナは、回路に接続されないSRアンテナをμSRアンテナ間に配置することで、電気的分離を可
能にし、結果的に実効スループットを向上させる技術です。本技術は、NECプラットフォームズが特許出願中です。
(注6) NECプラットフォームズ株式会社内の11ac・3ストリーム環境下での測定によります。
(注7)2015年5月8日、NECプラットフォームズ株式会社調べ。
(注8) IEEE802.11nの略称。2009年9月に制定された無線LAN規格のひとつです。
(注9) 2.4GHz帯の規格値は、4ストリームの600Mbps。256QAM対応により同機種通信であれば、約1.3倍の800Mbps通信が
可能です。
参考:256QAM対応とは・・・変調方式の多値化。一度に通信できるデータ量が従来の6ビット(64QAM)から
8ビット(256QAM)送信になったことで、高速化を実現しました。
(注10) ホームルータと接続する子機の位置を検知し、子機に集中して電波を送信することで電波強度を向上させる機能です。
・「Aterm」、「μSR」は日本電気株式会社の登録商標です。
・ iPad、iPhoneは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。
・ iPhone商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。